糖質制限よりも糖質選別【永井俊哉ニューズレター】Issue #5

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糖質制限よりも糖質選別
新年度より、Laniで健康とアンチエイジングをテーマにした連載を始めます。初回は、「糖質制限よりも糖質選別」です。
糖質制限よりも糖質選別
内容の要点を以下の27分の動画にまとめました。
糖質制限よりも糖質選別
糖質制限よりも糖質選別
どうすればロシアによるウクライナ侵攻は防げたのか
2022年2月24日から始まったロシアによるウクライナ侵攻は、人的・物的資源に多大な損害をもたらし、第三国の経済にも悪影響を与える結果となりました。この悲劇はどうすれば防げたのかという問題を考えたいと思います。
プーチン大統領の動機は、NATOの東方拡大阻止なのですから、東方拡大させなければよかったと思う人もいるでしょう。しかし、それよりももっと根本的な解決策がありました。それはロシアをNATOに加盟させるという方法です。
実は、プーチン大統領は、大統領就任当初からNATOを敵対視していたわけではありませんでした。それどころか、プーチン大統領は、ロシアのNATO加盟を提案しました。しかし、西側はそれを拒否しました。
その一方で、西側は、旧ソ連の衛星国を次々とNATOに加盟させました。ソ連時代の栄光の復権を目指すプーチン大統領は、手足をもがれる思いだったことでしょう。それでも、加盟国が旧衛星国とソ連解体以前にソ連から独立が承認されたバルト三国であるうちは、対立が決定的になることはありませんでした。
対立が決定的になったのは、2008年4月4日にブカレストで開催されたNATO首脳会議においてです。この時、米国は、旧ソ連構成共和国のグルジア(ジョージア)とウクライナのNATO加盟を提案しましたが、独仏の反対で、合意に達しませんでした。
それでも、NATOの報道官は、「問題は、加盟できるかどうかではなく、いつ加盟するかということだ」と述べ、将来の加盟をにおわせました。これで、プーチン大統領の堪忍袋の緒が切れました。4か月後、ジョージアとロシアの間で南オセチア紛争が起きたのは偶然ではありません。
そして、ロシアは、2014年3月にウクライナ領のクリミアに侵攻して、ロシアに編入し、2021年2月には、クライナ東部の親ロシア派による支配地域を独立国家として承認し、それを認めさせるべく、ウクライナへの侵攻を開始しました。
ジョージアとウクライナがNATOに加盟する前に、親ロシア派の住民が多い地域を分離して、支配下に置いておこうという意図がロシアにあったことは明白です。もしもロシアがNATOに加盟していたならば、こうした軍事侵攻が起きることはなかったでしょう。
NATOは、もともとソ連に対抗するための西側の軍事同盟なのですから、そこにロシアを加盟させることはナンセンスと思う人もいるでしょう。しかし、NATOが核兵器を持っている旧ソ連やロシアと戦争することは実際にはありませんでした。
NATOが実際に軍事行動を発動したケースは、湾岸戦争、ユーゴスラビア内戦、アフガニスタン紛争、イラク戦争、ソマリア内戦、リビア内戦など、核兵器を持たない小国あるいは勢力を相手にした戦争に限定されます。それなら、そこにロシアが参加してもよかったはずです。
ロシアがNATOに加盟する絶好のチャンスは、9/11以降、ブッシュ政権が「テロとの戦い」を外交と安全保障の柱にした時に訪れました。プーチン大統領が、チェチェン共和国の独立派武装勢力を一掃しようとした結果、独立派武装勢力は、アルカイダと結びついて過激化し、テロを起こすようになったからです。
2002年10月のモスクワ劇場占拠事件や2004年9月のベスラン学校占拠事件などがそうです。この頃に、イスラム過激派という共通の敵と戦うという大義名分のもと、ロシアのNATO加盟を認めていたなら、その後の歴史がどうなったかを考えてみてください。
ジョージアやウクライナをはじめ、旧ソ連構成共和国がNATOに加盟しても、何の問題にもならなかったことでしょう。それだけではありません。NATO加盟国のブロックは、ヨーロッパからシベリアや中央アジアに至るまで広がり、Quadと連携することで、完全な中国包囲網を形成しえたはずです。
Quad(クアッド)とは、日本、米国、オーストラリア、インドによる安全保障のる枠組みですが、インドは伝統的に親ロシアであるため、ロシアによるウクライナ侵攻で結束に乱れが生じてしまいました。
ロシアがNATOの一員であったなら、ウクライナ侵攻を防げただけでなく、ロシアとインドの連携を利用して、中国の外交的孤立化、一帯一路構想の封じ込めをより有効に推し進められたはずです。
現在、米国から覇権国の地位を奪う能力と野心を持った国は、世界広しといえども、中国一国だけです。ゆえに、米国の主敵は、中国であって、GDPが韓国以下のロシアではありません。
米国は、自由と民主主義を尊重する国ゆえ、ロシアのような権威主義国家とは同盟関係を持ちえないと反論する人もいるでしょう。それなら、米国と長年にわたって同盟関係にあるサウジアラビアはどうでしょうか。
ロシアが少なくとも形式的には議会制民主主義国家であるのに対して、サウジアラビアは絶対君主制です。カショギ記者を殺害するなど、言論弾圧もいといません。こんな国がロシアよりもましと言えるでしょうか。
プーチン大統領が極悪非道であることは確かですが、そもそも途上国の政治では、そうしたサイコパスの独裁的権力者は珍しい存在ではなく、それを理由に敵国と認定すると、際限もなく敵の数が増えてしまいます。
米国が敵の数を増やすと、「敵の敵は味方」の論理に従って、中国陣営に加わる国が増えます。米国が世界の警察として一国で敵に立ち向かうのなら話は別ですが、実際にはそうではなくて、日本を含めた同盟国にその負担が重くのしかかります。これでは困ります。
ソ連崩壊後、ロシアは欧米流の市場経済と議会制民主主義を導入して、欧米の一員になろうとしたのにもかかわらず、西側は、冷戦時代以来の敵視政策を完全には撤廃せず、その結果、ロシアを中国陣営に走らせることになりました。これは、米国の国益という観点からしても、愚策と評せざるを得ません。
巨大な敵を切り崩すために有効な方法は、敵の内部に亀裂を生じさせる離間策です。それなのに、西側諸国は逆のアプローチで敵の勢力を大きくしてしまいました。この点は反省すべきです。
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永井俊哉

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