まだ半分も読んでいないのですが、最近読んでいる本です。Instagram の歴史や買収後の Facebook との確執などを描いた本で、緻密な取材に基づいて描かれています。
序章の時点で個人的に目から鱗だったのが、Instagram は現実を変えているというところです。いつの間にか目を惹くような想定やレイアウト、デザインを重視するように社会が変わっていきました。この社会はインターネット上にあるものじゃなく、現実の店舗だったり施設だったりのことです。
例えば飲食店。もちろん味の評価などもあるのですが、盛り付けなど写真に撮ったときに “映える” ことが非常に重視されるように変わりました。
これは Facebook や Twitter ではもたらせなかった変化です。Facebook に投稿しやすいように工夫された場所はないし、Twitter で拡散されやすいように作られた場所もありません(少なくとも僕は思いつきません)。あくまで Facebook も Twitter も現実をインターネット上に映すものだと思います。しかし、Instagram は Instagram の中の世界、Instagram のユーザーの希望や理想を叶えるために現実のほうが変化したのです。
僕自身、Twitter や Facebook から離れてみて SNS の影響を受けることは減りました。しかし Instagram はほとんど見ていないにも関わらず、現実世界で間接的に Instagram の影響を受けています。飲食店で出される食事で、カフェや本屋などの商業施設のレイアウトで。僕自身は写真を撮る習慣さえないにも関わらず!
Instagram にログインしたことがない人でも Instagram の影響を受けている。それに気づいたとき、初めてインスタ映え(Instagrammable)という言葉の威力を思い知りました。
最後まで読んだら、また感想を追加しようかなと思います。