森博嗣氏の『諦めの価値』という本を買いました。
いつもこの人はどの本でも同じことを書いているなと思いながら読んでいます。同じ人なので当然ですし、あまり自覚はないのですが、僕もたぶん同じことをずっと書いているんでしょう。
とはいえ毎回なんとなく読んで毎回なんとなく満足しているので、好きなのかもしれません。
自分もよく諦めています。とはいえ、昔みたいになにもしないでただ諦めているわけではないつもりです。
思えば、行動を起こすことがそもそも怖いと思っていたし、何か憧れやこうなりたいという気持ちがあっても、その実現のために何か行動を起こすということを全くしていませんでした。
頭の中にある理想は、形にする努力をしなければいつまでも素晴らしい理想であってくれます。その理想に近づくために努力すると、その理想までの距離が具現化されるのがいやで、全く行動をしていませんでした。
それがどれくらい愚かなことだったのか、30 年近く生きてきてやっとわかるようになりました。本当に長い時間を無駄にしたなと反省しています。
この年になって、やっと現実というものを見られるようになりました。自分はただの凡人であり何者でもないということを受け入れられるようになりました。そして、理想は形にしないと意味がないんだと気づきました。
明日がよりよくなるように、明日がより理想に近づくように、凡人には凡人なりの行動を起こせたらいいなと今は思って、日々を穏やかに過ごしています。